【刑事弁護】連続逮捕事案において「検察官の勾留請求却下」と再逮捕後の「勾留取消決定」を獲得し、全て不起訴処分とした事案

事案の概要

担当弁護士:代表弁護士 柏田 笙磨

当初、被害者の方とのトラブル(第一事件)で逮捕されました。当事務所がご依頼を受け、直ちに活動を開始した結果、追加10日間の身柄拘束を求める検察官の勾留請求が却下され、逮捕からわずか2日で釈放となりました。

しかし、安堵したのも束の間、その後別の重罪容疑(第二事件)が浮上し、再逮捕・勾留されてしまうという、ご本人にとってもご家族にとっても精神的に非常に過酷な事案でした。

一見して窮地に立たされた状況でしたが、ご本人やご家族と二人三脚で向き合い、局面ごとに最適な弁護活動を展開し、約2週間半という短期間で、最終的に全ての事件で不起訴処分を獲得しました。

弁護活動と成果

本件は、ご家族の迅速なご相談と、ご本人が弁護士を信じてくださった結果、「早期の身柄解放」と「不起訴」という最良の結果に繋がりました。

【第一事件】ご家族の不安を少しでも早く解消するための「勾留阻止」

最初の逮捕直後、検察官は10日間の勾留を請求予定でした。「家族が逮捕された」という非常事態に、ご親族の皆様は大変なご不安を抱えていらっしゃいました。当事務所はその切実な想いを実現するため、一日でも早く元の生活に戻れるよう、直ちに以下の活動を行いました。

①徹底した環境調整と証拠収集

逮捕直後にご本人・ご家族と面談を実施。「とにかく早く家に帰したい」というご家族の切実な願いに応えるべく、ご家族のご協力のもと、監督体制や更生環境を整備しました。また、ご本人の「逃亡や証拠隠滅など絶対にしない」という真摯な姿勢を裏付ける証拠を収集し、検察官・裁判官へ速やかに意見書と証拠資料一式を提出しました。

②検察官・裁判官との直接交渉

意見書の提出に留まらず、担当検察官および裁判官それぞれに直接、電話面談を申し入れました。法律論としての勾留要件の不充足・勾留の不当性を主張するだけでなく、「本人がいかに反省しているか」「家族がいかに帰りを待っているか」という人間的な側面も強く訴えかけました。

担当検察官と交渉したところ、「弁護人の意見を踏まえても勾留請求を維持する。」との回答があり、最終的には裁判所の司法判断を仰ぐことになりました。

<結果:勾留請求却下・検察官の準抗告棄却 ⇒ 逮捕後2日で釈放>

裁判所は当事務所の主張を採用し、検察官の勾留請求を却下しました。更に、検察官からの不服申立(準抗告)もありましたが棄却させ、わずか2日でご家族の元へ帰すことができました。

司法統計上、勾留請求却下率は「約3.8%」と非常に狭き門ですが、ご家族の迅速なご協力があったからこそ、この壁を乗り越えることができました。

【第二事件】再逮捕の絶望感に寄り添う「防御」と「対話」

第一事件での釈放後、重罪容疑で再逮捕された際、ご本人とご家族のショックは計り知れないものでした。当時の記憶が曖昧で混乱されているご本人を守るため、まずは慎重な対応を行いました。

ここでは「重罰の回避(不起訴)」を最優先目標とし、二段階の戦略を採りました。

第一段階:徹底した防御(完全黙秘)

記憶が不確かな状態で、誘導により不利な調書が作られてしまうことは避けなければなりません。捜査機関には上記「完全黙秘」の弁護方針の開示と、仮に調書が作成された場合には自白の任意性を争う等の毅然とした「申入書」を提出して牽制しつつ、弁護士は連日接見に訪れ、「一人ではありません」と精神的なサポートを続け、精神面を支えながら、取調べに対しては完全黙秘という選択肢でご本人を守り抜きました。

第二段階:真摯な反省と示談成立(戦略的転換)

その後、状況が整理できた段階で、被害者様への謝罪と示談交渉を開始しました。

①検察官限定の取調べ対応

警察に対しては黙秘を維持しつつ、最終的な処分を決める検察官に対しては、ご本人の口から真摯な反省と更生への意欲を語ってもらいました。弁護士からも意見書と弁面調書を提出し、その言葉が嘘偽りのないものであることを補足しました。

②被害者様へのお詫びと示談の成立

上記「黙秘権の解除」の方針変更により検察官と信頼関係を構築する一方、被害者様に対しても、ご本人の謝罪の気持ちを弁護士が誠心誠意お届けし、被害者感情の緩和に注力しました。その結果、最終的に「許す」というお言葉を含む示談を成立させることができました。被害者様の寛大なお心には、頭が下がる思いでした。

③再犯防止措置と環境調整

また、二度と同じ過ちが繰り返されないよう、関係者の協力を得て、ご本人とともにできる限りの知恵を絞り、本件トラブルの原因の分析と、その対策としての具体的な再犯防止策の実践と環境調整を徹底し、検察官にその進捗状況を逐一報告しました。

<結果:勾留取消・不起訴処分>

示談成立後、直ちに裁判所へ勾留取消を請求したところ、検察官もこれに同意し、勾留取消決定がなされ、即時の身柄解放を実現しました。

司法統計上わずか「0.4%」(1%未満)の認容率である終局前の勾留取消決定を得たという極めて稀なケースですが、ご本人の真摯な反省が伝わった結果です。

その後、最終的に検察官は、再犯防止環境の構築や示談成立、本人の真摯な反省、弁護活動の内容を総合的に評価し、全件について不起訴処分を決定。

最終的に、すべての事件について不起訴処分となり、前科が付くこともなく、一連の事件は約2週間半で終結しました。

更に、ご家族からのご要望を受け、逮捕報道を行ったマスメディアにも報道要請。不起訴結果を報道していただき、ご本人の名誉回復に努めました。

本件の意義

一度釈放された後に、再び逮捕されるという展開は、ご本人にとってもご家族にとっても、心が折れそうになるほど過酷な経験だったと思います。

しかし、ご本人・ご家族が最後まで希望を捨てず、私たちを信頼してくださったことこそが、この結果に繋がりました。

単に法律論で戦うだけでなく、「依頼者の人生を守る」「不安な心に寄り添う」という姿勢で、ご本人・ご家族と共に、チームとして一丸となって戦い抜いた結果です。

振り返りますと、以下の点も重要でした。

第一事件の勝因「スピード」

わずか数%しかない「勾留請求却下」さらに「準抗告棄却」を勝ち取ったのは、逮捕直後からの迅速な証拠収集と、ご家族のご協力が功を奏した結果です。

これにより、最大20日間続く可能性があった初期の身柄拘束を回避しました。

第二事件の勝因「柔軟な戦略」

重罪容疑の再逮捕後は、一転して「完全黙秘」で徹底した防御を固め、示談の目処が立った瞬間に「協力姿勢」へ転じる、硬軟織り交ぜた戦略を実行しました。

「不当な身柄拘束は一刻も早く解く」「重罪事案では緻密な戦略で前科を回避する」「被害者様には誠心誠意対応する」「終局処分の判断権者である検察官とも基本的な信頼関係を構築する努力を重ねる」。

これらの信念に基づき、全身全霊を注ぎ、ご本人とご家族と弁護士とで最後まで粘り強く戦い抜きました。

担当弁護士からのメッセージ

「家族が逮捕された」「重い罪に問われている」――そんな時、目の前が真っ暗になるような絶望感を感じられることでしょう。 しかし、決して一人で抱え込まず、私たちにご相談ください。

私たちは、単に「事件を処理する」のではなく、「依頼者様が再び平穏な日常を取り戻す」ためのお手伝いをしています。 たとえ状況が厳しくても、ご本人やご家族のお気持ちに寄り添い、検察官や裁判所に対して一歩も引かずに主張を尽くします。

刑事事件は時間との勝負ですが、それ以上に「誰を頼るか」で結果が変わります。まずは一度、お話を聞かせてください。あなたが再び平穏な日常を取り戻せるよう、私たちが全力でサポートいたします。

刑事事件分野につき、初回相談は無料ですので、ぜひお問い合わせください。

監修者

弁護士法人みなみ総合法律事務所柏田笙磨
顧問先企業の企業紛争、民事紛争、家事紛争全般の取扱いを専門とする。
相談実績は年間100件以上。法的手続を得意とし、専門訴訟を含め、勝訴判決多数。
主に延岡事務所を担当。

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